会社不祥事の損害賠償:エコノミストの役割

学士会館
2016年5月23日
主催 : NERAエコノミックコンサルティング

おかげさまで盛況のうちに終了することが出来ました。
心より御礼をもうしあげます。

 

 

会社不祥事を防止するためのコンプライアンス体制の確立やコーポレートガバナンスの強化の必要性は広く企業社会に認識されるようになりました。企業法務を専門とする弁護士は、コンプライアンスに関わるコンサルティングに積極的に関与しており、セミナーも数多く提供されています。不祥事を生み出しかねないビジネスのやり方を会社全体で変えるためには、権限を有する取締役等が旗振り役となって強いリーダーシップを発揮することが常に期待されています。

しかしながら、有価証券報告書の虚偽記載、カルテルや談合、贈収賄、製造物責任や虚偽表示、顧客情報の流出等の事件は後を絶ちません。そして、事後的に、その不祥事に関わる事業上の様々なリスクをどのように最小化するのかという問題に立ち向かわなければなりません。日本企業のグローバル化に伴い、会社不祥事の問題も国際的な対応が必要になり、特に、米国における集団訴訟への対応が大きなリスクとなっています。

会社不祥事を解決するためには損害賠償の問題を避けることはできません。当局による罰金や課徴金だけでなく、被害者への直接的な損害賠償が必要になります。損害賠償は、企業に対して求められるだけでなく、役割を十分に果たしていなかった取締役等の個人が責任を負わされる可能性もあります。

NERAのエコノミストは、会社不祥事の損害賠償額算定のエキスパートであり、数多くの訴訟や紛争の場面で、損害賠償に関わるコンサルテーションを行ってきました。本セミナーでは、NERA東京事務所のエコノミストが、有価証券報告書の虚偽記載、カルテル・談合や贈収賄、製造物責任と虚偽表示の問題に注目して、損害賠償額算定の方法、法廷における損害賠償に関わる様々な争点や争点の解決法などについて解説いたします。また、NERAの代表取締役であるLawrence Wuからは、近年、日本企業が巻き込まれることが多くなっている米国集団訴訟において必ず大きな争点となるクラス承認の問題の最先端について、エコノミストの観点から解説いたします。

皆様のご参加をお待ちしております。

プログラム 

13:00-13:05
開会のあいさつ
石垣浩晶 ヴァイスプレジデント/東京事務所代表 

13:05-13:45
有価証券報告書の虚偽記載に関わる損害賠償
矢野智彦 コンサルタント
日本では2000年以降、ライブドア、IHI、西武鉄道、オリンパス、東芝等、有価証券報告書の虚偽記載に関わる大型の損害賠償請求が定期的に発生しており、損害額の算定においてイベント分析・回帰分析が用いられることが一般的になってきました。本講演では、これらの損害賠償請求事件のうち裁判所の決定が出た事例に着目し、イベント分析の方法、各案件における争点と裁判所における判断と経済分析による評価について解説いたします。 

13:45-14:25
独禁法・利益供与違反に関わる罰金・損害賠償
石垣浩晶 ヴァイスプレジデント/東京事務所代表
日本企業の国際化に伴い、独禁法やFCPA等の贈賄問題が会社全体のコンプライアンス問題として関心が高まっています。独禁法の分野では主にカルテル談合事件に関わり当局による調査対応や事後的な損害賠償訴訟や直接請求の問題に直面しなければなりません。贈賄に関しては米国においてはFCPA以外にも反キックバック法等の別の規制が存在し、先日はオリンパスの問題が指摘されたところです。本講演では、カルテル・談合及びFCPA等の贈賄問題に関わる罰金や損害賠償額の算定に関わるエコノミストの役割について解説いたします。 

14:25-14:45
コーヒーブレイク・名刺交換 

14:45-15:25
米国集団訴訟におけるクラス承認の法規制と経済分析の最前線(英語による講演:日本語の資料をご用意いたします)
Lawrence Wu シニアヴァイスプレジデント/NERA代表取締役
米国の法廷では、これまで停滞していたクラス承認(被害者の一部が全体の被害者を代表する訴訟であるということを裁判所が判断するプロセス)の判断に大きな変化が見られるようになりました。クラス承認に関わる規準が大きく変化し、クラス承認を取り巻く問題の考え方や提出すべき証拠の種類にも変化が起こっています。本講演では、独禁法事件に注目して、クラス承認の考え方を決定づけた最近の判例を用い、クラス承認の判断において以前よりも厳密な経済分析が求められるようなった背景、クラス承認に関わる経済分析の例、及び、経済分析をより適切に実施するメリットについて解説いたします。

15:25-16:05
製造物責任・虚偽表示の損害賠償
金子直也 シニアコンサルタント
アスベストの健康被害、茶のしずく石鹸事件、カネボウ美白化粧品による白斑事故、タカタのエアバッグ異常破裂問題など、これまでに数多くの企業が製造物責任に問われてきました。また食品の産地・種類・消費期限の偽装やサプリの効用の誇張等、商品自体に欠陥はなくとも、商品の表示を偽ることにより不当な利益を得る行為が問題になることもあります。製造物責任や虚偽表示は、発覚した場合、消費者の信頼が損なわれ、会社の存続自体をも危うくしかねない重大な問題です。本講演では、こうした商品にまつわる不祥事における事実関係の立証の問題と、損害額算定のアプローチについて解説致します。 

16:05-16:20
Q&A・名刺交換

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