電力自由化セミナー “日本における電力市場自由化:日本での新たな投資機会の発掘と海外投資から学ぶべき教訓”

シャングリ・ラ ホテル 東京
2016年11月2日
主催 : NERAエコノミックコンサルティング

おかげさまで盛況のうちに終了することが出来ました。
心より御礼をもうしあげます。

 

海外エネルギー市場への投資から最大のリターンを獲得する方法と、将来の日本のエネルギー市場において成功するための基盤の確立

2013年、日本政府はこれまで垂直統合されていた電力市場の自由化に向けて、主に3つの目標を掲げて、一連の改革に着手しはじめました。

  • 地域間での供給能力を含めた、エネルギー供給の安定的な確保
  • 最大限可能な範囲で、消費者への電気料金を低減
  • 消費者の選択肢とビジネスチャンスの拡大

2015年に始まった電力自由化に向けての市場構造改革は、2020年まで続く予定で、抜本的に日本国内のエネルギー産業は改革されていくといわれています。最初に、新規参入の緩和によって、小売事業者間での競争が促進されます。次に、様々な手段を通して、地域間連係線の増強・拡大工事が実施されます。この地域間連係線の強化は、2020年の卸電力取引市場の自由化と連動して、小売事業者間と卸取引事業者の両方で競争の促進をもたらします。その結果、既存の電気事業者は従来の供給エリア外の送配電システムの利用が可能となり、新しい地域で事業を展開する機会が徐々に増えていくことになります。

現在、経済産業省は、卸電力取引市場の自由化に向けて、電力スポット市場での電力プールの共有化を含めた詳細な計画案を作成している段階です。その一方で、太陽光発電契約を授与する目的で、オークションのような市場メカニズムが提案されています。なお、現時点では、卸電力取引市場自由化の方法は明確に定まっておらず、次世代の発電施設や送配電設備への投資はリスクが非常に高いといえます。このような状況を考慮して、今回のセミナーでは、参加者の皆様に、グローバルレベルでの過去の経験に基づいて、エネルギーの調達戦略におけるベストプラクティスについて解説させていただく予定です。

既存事業者及び新規事業者に対する電力市場自由化の影響

この電力自由化に向けた一連の改革は、既存電気事業者と新規事業者にとって、既存の顧客や利益を維持しつつ新しい顧客を利益を犠牲にせずに獲得するという、かつてないビジネスチャンスであり試練となるものといえます。過去の電力市場の自由化においては、成功例だけでなく多くの失敗例がありましたが、現在の日本の状況においては、両方とも価値のある経験・知見と言えるでしょう。

今回のセミナーでは、参加者の皆様に日本における最新の投資機会をご理解して頂き、電気事業者が自由化された電力市場で成功する方法について、これまでに培った知見に基づき解説いたします。

今回のセミナーには、当社NERAエコノミックコンサルティングから経済学の専門家が講演者として参加するだけでなく、Marsh Broker Japan より保険のスペシャリスト、東京に拠点を置く大手弁護士事務所から著名な弁護士および産業界のリーダー数名を本セミナーの講演者としてお招きする予定です。これらの専門家は、圧倒的な知識と経験に基づき、日本の電力市場のあるべき改革方法や、自由化に関わる海外での先行事例に照らした将来の日本の電力市場の先行きについて解説いたします。

今回のセミナーの講演内容(予定)

  • 電力自由化に向けての成功戦略
    本セッションでは、講師より電力市場自由化の機会を利用して、大規模なエネルギーサービス事業者になるための方法や電力事業のバリューチェーンにおける最も魅力的な領域への長期的投資の成功戦略についてご説明させて頂きます。
  • 海外投資:海外資産の獲得による日本国内エネルギー事業の強化
    本セッションでは、講師より自由化された市場に海外投資することによって得られる経験をどのように活かして今後の日本のエネルギー市場の自由化に対応していくべきかということについて解説いたします。本セッションは、海外投資に関するベストプラクティス及び海外市場への関与からどのように教訓を得るべきかということに注目します。講師からは、利益獲得や自由化された海外市場に参画して経験やノウハウを獲得する目的で行われる海外のM&Aに固有の問題にどのように対応していくべきかという戦略について説明いたします。
  • 自由化市場でのオークション、競争入札および調達戦略
    本セッションでは、経済産業省が詳細な計画案を作成している卸電力取引市場において、競争入札プロセスがどのように導入されるべきかという問題について検討いたします。講師からは、オークション・競争的調達・入札が幅広く導入されている国際事例に関わった経験に基づき、日本における望ましい制度設計とは何か、オークションを導入することによるリスクと便益について解説いたします。

当セミナーは英語で行われます。 一部配付資料については、英語版と日本語版をご用意する予定です。

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