国際移転価格

国別調査

NERAはさまざまな業界に係る移転価格規則について広範な専門知識を有しています。NERAの移転価格コンサルタントは各国それぞれの規制に配慮した最善の方法を適用しており、移転価格分野のエキスパートとして認知されています。


米国
米国内国歳入庁(IRS)は米国内国歳入法第482条によって、関連者である納税者の所得、控除、税額控除あるいはその他の控除を独立企業間原則に則して調整する権限が認められています。同第482条下の米国財務省規則は関連者の納税者間で行なわれる有形資産、役務、無形資産の移転や金融取引に適用されます。

IRSが納税者の移転価格について所得調整が必要であると判断した場合、納税者は請求後30日以内に別法規(6662条)の要件に準拠する移転価格文書を提出しない限り、同条で規定される追加的ペナルティが課されます。納税者は6662条の要件に準拠した文書を年次申告書の提出日までに作成しなくてはなりません。

第482条は直接的には連邦税に適用されますが、各州の税務当局は同条を州際取引に係る移転価格に係る調査事案にも行使しています。

米国の移転価格執行体制は世界的に最も厳格な制度の1つといわれており、規則が複雑であり改正が頻繁に実施される点や、執行姿勢が積極的である点が特徴とされています。NERAの専門家はクライアントがこのような課題に対応できるよう最先端の手法を適用して支援します。


フランス
2009年秋、仏政府は仏国籍の多国籍企業(MNC)および非仏国籍MNCの仏子会社を対象に移転価格調査時に税務当局へ提出すべき移転価格文書の作成を義務づける法令(Article L. 13 AA of the French Tax Procedure Code, or FTPC)を公表しました。

文書化要件は以下のいずれかに該当するフランス法人に適用されます:

i. 年間総収入あるいは純資産が400百万ユーロ超である。
ii. 上記(i)を満たす法人の株式を直接的又は間接的に保有する、あるいは、上記(i)を満たす法人が株式を直接的又は間接的に保有する。
iii. 連結ベースで上記(i)を満たす連結納税グループ(" intégration fiscale")あるいは全世界連結納税グループ("benefice mondial consolidé")の一員である。

法令に記載される文書事項はEUのマスターファイル概念に則しており、次の2種類に分かれています:

i. 法人グループに関する一般情報であり、以下により構成

• 活動内容と事業戦略
• 法的および組織構造
• 機能分析
• 調査対象法人の事業に関連する無形資産の一覧
• 法人グループの移転価格方針の概要

ii. 調査対象法人に関する詳細情報であり、以下により構成

• 活動内容と事業戦略
• 関連者取引についての情報
• 事前確認合意(APA)とコストシェアリング契約
• 比較可能性および機能についての分析
• 移転価格算定方法の選定と適用についての説明
• 上記方法に使用される比較対象データ 


日本
日本では2010年度税制改正が国会で可決・成立し、2010年4月1日に施行されました。本税制改正では財務省令で規定された移転価格文書要件を含め、幅広い課題をカバーしています。新規則は税務当局の行政効率化を目指すと共に、移転価格調査時に納税者が準備すべき文書と補足分析の種類と範囲を明確に示しています。財務省令では大別して、(i) 国外関連取引の内容を記載した書類、(ii)法人が国外関連者取引に係る独立企業間価格を算定するための書類、という2つの類型を規定しています。

本改正の本質的な狙いは移転価格調査に“必要”とされる資料の範囲に対する見解の相違を最小化することにより、調査過程の合理化と事務負担の軽減にあります。しかし、本省令には国外関連者取引両サイドの切り出し損益情報が含まれているなど論争を招いており、納税者は本改正により必ずしも移転価格文書の作成が容易になるというわけではありません。

本改正の導入により、納税者は自社グループ内の取引価格について移転価格規則に則した説明資料を準備し、各国または各事業間で方針の一貫性を立証することが求められます。

日本で事業活動を展開する企業は国、関連会社、事業間での移転価格ポリシーの統一、方針順守の監視体制、法令順守の立証のために必要とされる情報の収集と保持といった移転価格上の課題に注力することで、移転価格調査リスクへの有効な対応が可能となります。


中国
中国は移転価格関連法令の歴史は比較的浅いものの、移転価格調査が最も厳格に行われている国の1つです。企業は関連者取引が独立企業間原則を順守していることを立証できない場合には、移転価格税制に係る更正を受けるとともに延滞利息が課せられます。中国への直接投資を行う多国籍企業に対する監視体制は厳しさを増しており、税務リスクは高まっています。

中国では近年、新企業所得税法、同法の実施条例、特別納税調整実施弁法が導入され、移転価格税制に係る法令順守のための基準が厳格に規定されました。

i. 以下いずれかの基準に該当する法人には請求日以後20日以内に同時文書の作成と提出を義務づける

• 有形資産に係る関連者取引金額が年間2億人民元を越える法人
• 有形資産以外の関連者取引金額が年間4000万人民元を超える法人

ii. 法人は毎年5月31日までに法人所得税の年次申告書と共に、9種類の報告様式で関連者取引を開示しなくてはならない

iii. 単純な製造・販売・受託研究開発あるいはその他限定的な機能に従事する多国籍企業の中国法人は合理的な利益水準を稼得するものとする。営業損失が計上されている法人には上記規定の取引金額に関わらず、6月20日までに文書の提出を義務づける。

納税者は事業活動、関連者取引、移転価格の検証方法、そしてベンチマーク分析に関する詳細情報を文書に記載することを義務づけられます。文書化要件を遵守できない企業は移転価格調査の対象となる可能性が高まります。

NERA中国の移転価格専門家は、多国籍企業を対象とする移転価格税制の遵守体制の構築支援について、豊富な経験を有しています。NERAは中国での数多くの移転価格調査を通じて、中央および地方の税務当局との間に良好な関係を確立しています。NERAは税務当局側の考え方や姿勢ついて熟知しており、関連者間の価格設定方針の策定と文書化の両面で多国籍企業を支援し、成功へと導いてきました。

NERA中国チームは価格設定方針の策定、移転価格リスクの評価、同時文書化の準備、調査対応サポート、相互協議プロセス、事前価格確認(APA)の分野で厳格な経済分析に基づいた支援を提供します。

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