ヘルスケア関連製品市場におけるブランド買収計画の予備的な企業結合規制リスク評価

概況

あるヘルスケア関連商品市場において第1位のシェアを有するブランドを有している大手企業は、ライバル企業が有していた第2位のシェアを有するブランドの買収を計画していました。市場シェアだけで判断すると、独禁法上の規制に抵触する可能性があると考えられました。

NERAの役割

NERAは、独禁法に関わる予備的なリスク分析として、本計画の分析を実施しました。会社からPOSデータの提供を受けて、当該製品の販売チャネル毎の違いや、ブランドのパッケージの違いなどを考慮して、ブランド間の競合関係を評価するための需要関数の推定を行いました。

結果

分析結果としては、両ブランドの間は相互に強い競合関係が存在しており、公取委から競争への影響があると判断される可能性が高いことを示しました。NERAは、厳しい問題解消措置が必要になる可能性があることを指摘しました。しかし、買収計画自体は、第2位のブランドが他社に買収されることとなったため実現しませんでした。

NERAはこのように、企業結合審査前の予備的な企業結合リスクの評価も行っております。