製造機械事業の統合計画の予備的な企業結合規制リスク評価

概況

ある製品製造機械の分野で、事業統合が計画されていましたが、当該製品製造機械分野においては、世界でみても10社に満たない企業しか事業を行っておらず、当該事業統合が独占禁止法の規制によって実施できないリスクがあると考えられていました。

NERAの役割

NERAは、当該企業から依頼を受けて、競争への影響の懸念が大きいと推定される日本と米国の市場における企業結合規制リスクについて分析を行いました。当該事業分野における公表資料は極めて限られていたことから、事業担当者から十分なヒアリングを行った上で、専門家の観点から見た分析と評価を行いました。

結果

NERAの分析結果としては、当該事業はいくつかの部分市場が存在すると認定される可能性があり、当該事業のいくつかの分野においては、十分な競争事業者が存在しているという評価がもたらされる可能性がある一方で、他の分野においては、十分な事業能力を有する競争事業者の存在が認めがたいことから、主に、米国において規制されるリスクが高いことを明らかにしました。